
動物病院様向け:選ばれるパン…
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2025
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制作のコツ
[コラム]
動物病院の経営者である皆さんは、日々の診療や経営業務で非常に多忙な日々を送っていることでしょう。
そのような中でも、新規患者を獲得し、既存の患者さんとの関係を深めるためのマーケティングは欠かせません。数あるツールの中でも、パンフレットは病院の「顔」となり、多くの飼い主さんの心をつかむ強力なツールになり得ます。
しかし、ただ情報を並べただけのパンフレットでは、すぐに捨てられてしまいます。では、どうすれば飼い主さんの心に響き、来院を促すパンフレットを作成できるのでしょうか。この記事では、あなたの病院の魅力を最大限に引き出し、効果的に患者さんを増やすためのパンフレット作成の極意を、デザインから配布戦略まで詳しく解説します。
目 次
デジタル全盛の時代において、「なぜ紙のパンフレットが必要なの?」と思われるかもしれません。
確かに、ウェブサイトやSNSは広範囲に情報を届けられる優れたツールです。しかし、パンフレットにはデジタルにはない独自の価値があります。
パンフレットは、ウェブサイトやSNSと連携することで、その効果を何倍にも高めることができるのです。
まず、あなたの病院のコアメッセージを明確にしましょう。
を深く掘り下げてください。
「犬の整形外科に特化した病院」「エキゾチックアニマルを専門とする病院」など、強みがあれば明確に打ち出します。
「動物の心を尊重したストレスフリーな診療」「家族の一員として、生涯にわたるサポート」といった、あなたの病院の信念を言葉にしましょう。
誰に向けてのメッセージなのかを明確にすることで、響く言葉を選べます。「初めて犬を飼う若い夫婦」「高齢の猫と暮らすシニア世代」など、具体的に想像してみてください。
このコアメッセージが、パンフレット全体の方向性を決定づける羅針盤となります。
パンフレットはまず「見られる」ことから始まります。そのため、飼い主さんが手に取って中身を見たくなるようなデザインが不可欠です。手に取ってもらうためには、視覚的に訴えかけるデザインが重要になります。たとえば、心温まる動物の写真や、目を引くイラストを効果的に配置することで、見た瞬間に「このパンフレットは面白そう」「中身を見てみたい」と感じさせることができます。また、分かりやすいタイトルやキャッチコピーは、パンフレットの目的を明確に伝え、読み手の興味を惹きつけます。
(1) 色とフォント
病院の雰囲気やコンセプトに合った色を選びます。清潔感を表す白や青、温かみのある緑やベージュなどがよく使われます。ただし、過剰な色使いは避け、落ち着いた配色を心がけましょう。
読みやすさを最優先に選びます。本文には明朝体やゴシック体など、汎用性が高く読みやすいフォントを使用し、見出しには少しデザイン性のあるフォントを使っても良いでしょう。
(2) 写真とイラスト
プロのカメラマンに依頼して、実際の病院の様子、スタッフの笑顔、治療を受ける動物たちのリラックスした姿などを撮影してもらいましょう。ストックフォトではなく、オリジナルの写真を使うことで、リアリティと信頼感が格段に増します。
柔らかい印象を与えたい場合や、専門的な内容を分かりやすく説明したい場合には、イラストが有効です。ただし、病院の雰囲気に合ったタッチのものを選びましょう。
(3) レイアウト
情報を詰め込みすぎず、適度な余白を取ることで、見やすく洗練された印象になります。
最初に最も伝えたいメッセージ(病院の強みや理念)を配置し、次に診療内容、スタッフ紹介、アクセス情報など、読み手の興味を引きながら自然に読み進められる構成を意識しましょう。
デザインがパンフレットの「外見」なら、コンテンツは「中身」です。飼い主さんが本当に知りたい情報、そしてあなたの病院に「来たい」と思わせるような情報を盛り込みましょう。
例えば、院長やスタッフの紹介、診療方針、専門的な治療内容といった情報は、飼い主さんが「この病院なら安心できそうだ」と感じるために不可欠です。また、「よくある質問と回答(FAQ)」や、ペットの健康に関する豆知識など、飼い主さんの役に立つ情報を加えることで、パンフレットは単なる広告ではなく、手元に置いておきたくなるような価値あるツールになります。
これらは最も基本的で重要な情報です。特にウェブサイトやSNSアカウントは、パンフレットでは伝えきれない詳細情報への入り口となるため、必ず記載しましょう。
(2) 飼い主さんの不安を解消するコンテンツ
(3) ストーリーを伝えるコンテンツ
パンフレットは作って終わりではありません。作成したパンフレットをどのように活用し、その効果をどう測定するかが成功の鍵を握ります。
(1) 効果的な配布戦略
待合室の目立つ場所に置くのはもちろん、新規患者さんの受付時に手渡しで渡す、会計時に渡すなど、スタッフが積極的に手渡しましょう。
ペットショップ、トリミングサロン、ドッグラン、カフェ、地域の公民館など、近隣のペット関連施設や公共施設にパンフレットを置いてもらえるよう交渉してみましょう。
地域の祭りやペット関連イベントに出展し、来場者に手渡しで配布します。
ウェブサイトからパンフレットのPDFをダウンロードできるようにすることで、より多くの人に情報を届けられます。
(2) 効果の測定と改善
パンフレットの効果を測定する方法はいくつかあります。
新規患者さんの問診票に「当院を知ったきっかけ」という項目を設け、パンフレットからの来院数を把握します。
パンフレットに、限定キャンペーンの告知ページや、ウェブサイトの特定のページに飛ぶQRコードを掲載することで、アクセス数を測定できます。
これらのデータをもとに、より効果的なパンフレットへと改善を重ねていくことが重要です。
動物病院のパンフレットは、単なる情報伝達ツールではありません。皆さんの病院の個性や想いを伝え、飼い主さんとの信頼関係を築くための強力なコミュニケーションツールです。例えば、院長先生やスタッフの皆さんの優しい表情や、ペットに寄り添う姿を写真で伝えることで、病院の温かい雰囲気を知ってもらえます。また、診療理念や得意な分野を分かりやすく紹介することで、「この病院なら安心して任せられる」という信頼感につながります。このように、パンフレットは飼い主さんの不安を和らげ、来院のきっかけを作る大切な役割を担っています。
コアメッセージを明確にし、魅力的で分かりやすいデザインとコンテンツで、皆さんの病院の魅力を最大限に引き出しましょう。そして、作成したパンフレットを戦略的に活用し、効果を測定しながら改善を繰り返すことで、より多くの飼い主さんの心をつかみ、皆さんの病院を地域の動物たちの「かかりつけ医」として定着させることができるでしょう。
この記事が、貴院のパンフレット作成の一助となり、動物病院のさらなる発展につながることを心から願っています。
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