テンプレートを使っても「素人…
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2025
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制作のコツ
[コラム]

昨今は、デザイン制作の環境も大きく変化しました。
インターネットで検索をすれば、プロが制作したような高品質なデザインテンプレートが容易に入手できる時代です。
「これなら外注コストをかけずに、自社で素晴らしいパンフレットが作れる」そう思って、テンプレートをダウンロードされた経験がある方は少なくないですよね。
いざ自社の原稿や写真を流し込み、完成したデータを見てみると、ある種の違和感を覚えませんでしたか?
「見本はおしゃれだったのに、安っぽく見える。」
「全体が散らかった印象だな…」
実は、この現象に悩まれている方は非常に多いのです。
優れたテンプレートを選んだにもかかわらず、なぜ仕上がりは「素人の作った資料」に見えてしまうのでしょうか。
それは、あなたのセンスやテンプレートの品質にあるのではありません。文字(テキスト)の扱い方が上手くいっていないのが原因です。
どんなに美しい器を用意しても、料理の盛り付け方が雑然としていれば、その魅力は半減してしまいますよね。デザインも同様で、文字の配置、大きさ、色のルールが守られていなければ、全体の調和は崩れてしまうのです。
本記事では、デザインの装飾的なテクニックではなく、私たちが実践している文字の基本について解説します。

目 次

具体的な手法に入る前に、まず根本的な原因をご説明していきます。
テンプレートの見本が美しく見えるのには、明確な理由があります。
それは、元々テンプレートデザインはレイアウトに合わせて文字量が厳密に調整されているからです。見本には、計算された長さのキャッチコピーやダミーテキストが配置されており、情報の詰め込みが一切ありません。
要はデザインに合わせて美しく見える文字(量・大きさ・色・配置)が整理されているからです。
しかし、実際に皆さんが伝えたい情報をテンプレートデザインに入れると多くの壁にぶつかります。
商品の強みを詳しく伝えたい、注意事項を記載しなければならない、お客様の声も掲載したい。このように、どうしても伝えたい情報量が増えてしまうのが実情です。
この増えた情報を無理やりデザインの枠内に収めようとすると、文字サイズを小さくしたり、行間を詰めたり、本来必要な余白を削ったりすることになります。
この「情報の無理な詰め込み」こそが、デザインのバランスを崩壊させ、素人っぽさを生む最大の要因です。
とはいえ、限られた紙面の中でなるべく多くの情報を詰め込みたい情熱はよくわかります!実際に私たちのパンフレットも情報過多になっていることもしばしば…(笑)
では、プロのデザイナーはこの問題をどのように解決しているのでしょうか。
ここからは4つご紹介します。いずれも一般的ではありますが、基本中の基本なので、ぜひご一読ください。
素人っぽさが出てしまう資料の多くには、共通点があります。
それは、どの文字も同じような大きさ(太さ)で主張してしまっていることです。
「タイトルも、見出しも、本文も読んでほしい」という作り手の熱意が、読み手にとっては「どこから読めばいいか分からない」という迷いを生じさせてしまいます。
ここでプロが意識するのが、ジャンプ率という概念です。
これは、紙面の中で一番大きな文字(タイトルなど)と、一番小さな文字(本文)のサイズ比率を指します。
読みやすい紙面を作るためのポイントは以下の通りです。
悩まれる方の多くのが、各タイトルの優先順位が整理されていません。また、本文の文字が小さくて読まれないのでは?という不安に思い、大きくしすぎてしまう傾向にあります。これでは紙面全体が平坦になり、メリハリが失われます。
情報の優先順位を明確にし、サイズに差をつけること。これだけで紙面には主役と脇役が生まれ、洗練された印象になります。
ここがポイント!
ジャンプ率を理解すると、最初の文字設定が重要なことに気づきます。雑誌や新聞など身近な印刷物を参考にしましょう!
全体がなんとなく散らかって見える場合、文字の配置(アライメント)が揃っていない可能性が高いでしょう。
人間の脳は、整然と並んでいるものに対して「美しさ」や「信頼」を感じるようにできています。
プロのデザイナーは、何もない白いキャンバス上にも「グリッド」と呼ばれる見えないマス目や線を意識して文字を配置しています。


迷ったときは左揃えを選択する。これがビジネス資料における鉄則であり、最も失敗の少ない方法です。
テンプレートには元々美しい配色が設定されていますが、文字を入れる際に、強調したいあまり「赤」や「太字」を多用してはいないでしょうか。
色が多すぎる状態は、情報の重要度を曖昧にし、落ち着きのない印象を与えてしまいます。BtoBの資料として求められる信頼感を損なう要因にもなりかねません。
文字色を選ぶ際は、以下の3色ルールを意識すると失敗が少なくなります。

目立たせたいと思った時こそ、色を変えるのではなく、前述したサイズ調整や、後述する余白の活用で強調する。
色は装飾ではなく、情報を区別するための機能として使うのが、デザインを崩さないコツです。
最後にして、最も重要な要素が余白です。
テンプレートに文字を流し込んだ際、枠のギリギリまで文字が入ってはいないでしょうか。
文字と枠線の間、あるいは隣接する写真との間に十分な隙間がないと、窮屈な印象を与え、読者は無意識に「読むのが面倒だ」と感じてしまいます。
余白は、単なる空きスペースではありません。情報の高級感と信頼感を演出するための重要なデザイン要素です。
意識すべきは以下の2点です。
文字量を削ってでも、余白を確保したほうが、結果的に内容は相手に伝わりやすくなります。余白への配慮は、読み手への配慮そのものと言えるでしょう。
ここまで、文字を整えるための基本原則をお伝えしました。
どれも今すぐ意識できる内容ですが、いざ自社の資料で実践しようとすると、難しさを感じる場面もあるかと思います。
「理屈は理解できたが、自社の原稿量ではどうしても上手く収まらない」
「どの部分を削り、どこを強調すべきかの判断に迷う」
「本業が忙しく、細かな微調整に時間を割けない」
これらは至極もっともなご意見です。
テンプレートは便利ですが、そこに自社の原稿を完璧なバランスで配置するには、高度な編集技術と経験が必要不可欠だからです。テンプレート崩れを防ぐには、文字量の調整や写真のトリミングなど、繊細な作業が求められます。
そこで選択肢の一つとしてご提案したいのが、私たちデザインゲットのサービスです。
(今回のコラムは手前味噌となり、すみません!)
私たちは、単にテンプレートデータを提供して終わりではありません。
デザインゲットには数百種類の高品質なパンフレットやチラシのテンプレートがございますが、そこへの「原稿の流し込み」と「プロによる微調整」までを一貫して承っております。
テンプレートの手軽さとスピード感、そしてプロデザイナーによる確かな品質。
この両方を兼ね備えている点が、多くのお客様に選ばれている理由です。
「せっかく選んだデザインだからこそ、最大限に魅力を引き出したい」
「しかし、ゼロから制作会社に依頼するほどのコストや時間はかけられない」
そのようにお考えの経営者様、ご担当者様は、ぜひ一度デザインゲットにご相談ください。
お手持ちの原稿が、見違えるようなパンフレットに生まれ変わる体験をお約束いたします。
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