よくある色校正の間違い
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制作のコツ
[コラム]
本章は、日々、印刷現場でビジネスを展開している創業28年の株式会社ノーブランドがまとめた記事です。実際のビジネスの現場で使える知識ですので、ぜひ、ご参考いただければ幸いです。今回は、パンフレットやカタログ制作時にロゴマークがない場合、どのような事が困るのか、ない場合の対処法をまとめました。
目 次
パンフレット制作時に必ず使用するのが会社のロゴマークデータです。
ロゴマークデータはすべての販促ツールの基本になると言っても過言ではありません。しかし、大切なロゴマークデータが正しい形でデータ化されていない企業様も多くいらっしゃいます。紙媒体に使用するロゴマークデータの正しい扱い方について知っておきましょう。以下に解説いたします。
ロゴマークは、パンフレットやカタログの紙面づくりにおいて、単なる装飾ではなく、企業のブランディングと情報伝達の重要な要素として位置づけられます。
そのため、パンフレットデザインの際には、デザイナーはロゴマークを適切に活用するように努めます。
むしろ、デザインの方向性はロゴマークのテイストがリードすると言っても過言ではありません。
上記のようにロゴマークをデザインに活用することで、パンフレットの効果を最大限に高めることができます。
以上のことからも、オリジナルのロゴマークは、パンフレットやカタログにおいて、とても重要な役割を果たすモチーフです。
まずは、基本的なロゴマークの役割について、以下に解説していきます。
主に5つのポイントに分けられます。
パンフレットの表紙や裏表紙に配置されるロゴマークは、企業のアイデンティティを視覚的に表現します。
パンフレットを見るユーザーにとって、ロゴマークは企業の第一印象を形成する重要な要素となり、一番最初に目がいく部分でもあります。
ロゴマークは企業の顔として、適切に配置すべき重要な要素です。
パンフレットやカタログの紙面に一貫した使い方でロゴマークを使用することで、企業やブランドの認知度を高めることができます。
こうすることでユーザーの記憶に残りやすく、企業イメージの定着に貢献します。
もちろん、パンフレットやカタログのみならず、ウェブサイトにも使用することですべての販促ツールの一貫性を保つことができますので、ユーザーに貴社を効果的にPRすることが可能になります。
洗練されたロゴマークは、企業の専門性や信頼性を示す視覚的な証となります。
特に貴社に初めて接するユーザーに対しては、企業の信頼性を印象付けることができます。
デザイン性に優れたロゴマークであればあるほど、貴社への信頼度が増していきます。
パンフレットやカタログ内でロゴマークを効果的に配置することで、情報の整理や区切りを示すことができます。
ユーザーの目線を効率よく誘導することができますので、重要な情報への注目を促すことが可能になります。
各紙面毎に定期的に配置させることで、繰り返しの表現として効果を発揮します。
ロゴマークのデザインや色使いを通じて、企業の理念やコンセプトを視覚的に表現できます。
それはパンフレットの内容と一体となって、企業のメッセージを効果的に伝えることができます。
赤を使用したロゴマークであれば、パンフレットやカタログの紙面デザインは赤ベースのデザインになります。例えば、赤は情熱的な印象をユーザーに与え、場敵的な企業であるような演出ができます。
紙面のデザインは、必然的にロゴマークの雰囲気に寄せる形で表現されますので、企業のロゴマークは実に重要なコンテンツです。
パンフレットやカタログのデザインを作成する際には、全体を通じて、一貫したロゴマークの配置を心がけましょう。
1ページ目に紙面の右上に配置した場合は、2ページ目、3ページ目も同じ場所に配置します。
繰り返し同じ表現をすることで、紙面デザインがまとまります。
表紙や裏表紙、各セクションの始まりなど、戦略的にロゴマークを配置します。コンテンツの区切りとして用いることができます。
読みやすさと視認性を考慮し、適切なサイズでロゴマークを使用します。小さすぎたり、大きすぎたりしないように注意して配置します。
ロゴマークが背景と調和し、かつ目立つように配慮します。赤をベースにしたロゴマークの場合には、背景が真っ黒の紙面の上に配置すると視認性が悪くなります。できるだけロゴマークが主張しすぎず、視認性のよい配色の上に配置します。
そもそも、ロゴマークが無い場合には、パンフレット制作を機に新しくロゴマークを作成することをおすすめします。
ロゴマークを作成できるデザイナーやデザイン会社に依頼し、企業やブランドのアイデンティティを反映したロゴマークを新たに制作することを検討しましょう。これは長期的な視点で最も効果的な解決策となります。
ロゴマーク⇢主にシンボルや図形によって視覚的に表現された部分。文字が含まれない場合も多い。
ロゴタイプ⇢企業名やブランド名を文字で表現したロゴの部分(例えば、カスタマイズされたフォントなど)。ロゴマークとは対照的に、言葉や文字を使ってブランドを示します。
例:
ロゴマーク⇢ Nikeの「スウッシュ」やAppleの「リンゴ」。
ロゴタイプ⇢Coca-Colaの独特な文字スタイルやGoogleのカラフルな社名表記。
万が一、ロゴマークがなくてもロゴマークの代わりに、企業名や商品名を特徴的なフォントやデザインで表現したロゴタイプを使用することができます。
各企業イメージや企業理念を表現するのにふさわしいフォント(書体)や文字間隔、色使いなどで差別化を図ることができます。
ロゴタイプはロゴマークの代わりになるものですが、できればマークとロゴタイプのセットで一つのロゴマークとして成立しますので、ロゴタイプだけの制作は、どこか物足りなさを感じてしまうかもしれません。
上記のロゴタイプではなく企業の頭文字や簡単な図形を用いたシンプルなシンボルマークを作成することで代用もできます。これは暫定的な対応として有効です。ただし、意外にシンボルマークを考えるのも一苦労です。折角の機会ですので、やはりできればロゴマークを準備したほうが効率がよいです。
企業名や商品名を特徴的なタイポグラフィーで表現し、ロゴマークの代替とすることができます。フォントの選択や文字の配置を工夫することで、独自性を出すことができます。ただし、意外にタイポグラフィーを考えるのも一苦労です。折角の機会ですので、やはりできればロゴマークを準備したほうが効率がよいです。
タイポグラフィーは、広範な視覚デザインの技法として、文字の美しさと機能性に焦点を当てます。
ロゴタイプは、特定の企業やブランドを象徴するためにカスタマイズされた文字デザインであり、ブランドの独自性を示すことが主な目的です。
簡単に言うと、タイポグラフィーは一般的な文字のデザインや配置に関するもので、ロゴタイプはブランドや企業の名前に特化したデザインです。
企業やブランドを象徴する色を決め、それを一貫して使用することで視覚的なアイデンティティを確立します。
特定の色使いを通じて、ロゴマークに近い役割を果たすことができます。
特定の図形やパターンを一貫して使用し、ビジュアルアイデンティティを確立します。
これらの要素がロゴマークの代替として機能することがあります。
グラフィックデザイナーやブランディングの専門家に相談し、最適な解決策を見出すことをおすすめします。
長期的なブランド戦略を考慮した上で、適切なアプローチを決定することができます。
パンフレットやカタログは営業戦略上、非常に重要なツールです。やはり早めにロゴマークを準備しておいたほうが、その後の営業戦略がスムーズに進むでしょう。
ここからは、企業におけるロゴマークデータの管理についてまとめていきます。
ロゴマークを作った時には、一元管理をすることをおすすめしています。データの管理についてのノウハウを以下にまとめます。
印刷物に使用するためのロゴマークデータは、「Illustrator:イラストレーター」というアプリケーションで扱えるデータになっていなければなりません。多くが、AI形式(拡張子がai)やeps形式(ベクターデータ)になっています。
ですから、ロゴデザイナーに作ってもらったロゴマークデータは、必ずai形式やeps形式(ベクターデータ)も納品してもらい、きちんと管理しておきましょう。パンフレット制作時には、これらのデータを制作会社(もしくはクリエイター)に渡せば、そのまま紙媒体に使用してくれます。
時に、上記のように、Illustratorデータ(ai形式・eps形式)が手元になく、JPGやPNG画像しかない場合があります。
その場合、解像度の高い大きなサイズの画像データであれば、そのまま使用できるケースもあります。
解像度の高いロゴマークデータを制作会社さんに渡して使用してもらいましょう。
しかし、解像度が低い小さいサイズのデータしか無い場合は、そのまま使うと輪郭がギザギザになったりぼやけた印象になり印刷品質に影響してしまいますので、ロゴマークのトレースが必要になります。画像データをベクターデータに変換してもらいましょう。(クリエイターなら可能です)
ロゴマークデータをトレースしてもらう場合は、トレースの料金が別途かかることが多いです。注意しましょう。
一切、ロゴマークのデータがなく、すでに印刷された紙媒体にしかロゴが存在しないというケースがよくあります。
その場合は、印刷されたロゴマークをスキャナーでスキャンしたり、写真に撮ってJPGにしたものを使用します。しかし、それらが、あまりにも解像度が低い小さなデータだと、そのまま使うと輪郭がギザギザになったりぼやけた印象になり印刷品質に影響してしまいます。
その場合は、改めて、トレースをし直して、Illustratorデータ(ai形式・eps形式)に作り直すようにしましょう。
ロゴマークをデータ化して管理していない企業様は、ロゴマークをトレースしなおしデータ管理することをおすすめしています。
企業のロゴマークには、企業理念や価値観を視覚的に表現することが重要です。
企業が描きたい未来や大切にしている想いをロゴに込めることで、独自性のあるデザインになります。
ロゴデザイナーには、このような事を伝えて、ビジュアル化してもらいます。
ロゴマークは複雑すぎない、シンプルで覚えやすいデザインを心がけましょう。
要素を詰め込みすぎないことが大切です。
あまりにも複雑なロゴマークにすると、将来、印刷物を作る時に、印刷で再現できない場合があります。複雑な色合いやグラデーション、エッジのはっきりしないボカシなどに注意しましょう。
企業の主なターゲットユーザーの心に刺さり、記憶に残りやすいデザインにしましょう。
ターゲット層を明確にし、自社のターゲットに刺さるデザインを目指します。
ただ見た目が良いロゴマークではなく、デザインに意味を持たせることが重要です。
企業や商品のコンセプトをロゴデザインに反映させ、ストーリー性のあるデザインにしましょう。
さまざまな使用シチュエーションやサイズに対応できるデザインを考えましょう。
印刷物やデジタル媒体など、異なる媒体でも効果的に機能するロゴを目指します。
文字が長すぎたり、読みにくい書体、カラーを使うことは避け、どのような場合でも再現しやすいデザインにします。
競合他社との差別化を図るためにも、独自性のあるデザインにしましょう。
ただし、他社のデザインの盗用は絶対に避けるべきです。あまりにも、なにかに酷似しているものは著作権保護の観点からもイメージダウンに繋がります。どこかで見たことがあるな・・・と感じさせる程度ならまだしも、コピーと思われてはいけません。
モラルを守ってクリエイトしましょう。
ブランドイメージに合った適切なカラーとフォントを選択しましょう。
カラーやフォントは、ブランドの印象を大きく左右します。
一度決めたロゴマークを、容易に変更することは難しいです。できるだけ精査して、ロゴマークのカラーや書体を検討しましょう。
カラーの組み合わせには注意が必要です。見にくいカラーの組み合わせには注意してください。
また、アルファベットなどは大文字と小文字では見やすさが異なります。英字書体などにも留意が必要です。
ロゴマークは一時的なトレンドに流されすぎず、長期的に使用できるデザインを目指します。
できるだけ奇をてらったデザインよりも、時代を超えて愛されるデザインにするほうが、飽きが来ないロゴマークになります。
同時に、時代の空気を無視しないバランスも大切です。
長期的な視点で、どんなデザインが良いか考えましょう。
ロゴマークを作成する際には、これらの要素を総合的に考慮し、企業やブランドの本質を表現するロゴデザインを目指すことが重要です。
専門家のアドバイスを受けながら、慎重にデザインプロセスを進めることをおすすめします。
弊社ではパンフレットやカタログ作成時にロゴマークが無い場合にも新規作成、ロゴタイプの作成などを合わせてご提供いたします。
お気軽にご相談ください。
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